【TOB候補】日鉄ソリューションズ(親子上場)

【TOB候補】日鉄ソリューションズ(親子上場)

今回は「日鉄ソリューションズ」についてです。2025年3月時点の情報をもとにしています。

会社概要

基本情報

  • 商号: 日鉄ソリューションズ株式会社(NS Solutions Corporation)

  • 設立: 1980年10月

  • 所在地: 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー

  • 電話番号: 03-6899-6000(本社)

  • 公式ホームページ: https://www.nssol.nipponsteel.com/

  • 事業内容: システムインテグレーション、クラウドサービス、ITコンサルティング、DX支援、ITインフラ構築・運用

  • 上場市場: 東京証券取引所プライム市場(2002年10月上場)

  • 親会社: 日本製鉄株式会社(旧 新日本製鐵)

沿革

1980年に日鐵コンピュータシステムとして設立後、2001年に新日鉄ソリューションズへ社名変更し、新日本製鐵の情報通信事業を継承。その後、2019年に現在の社名に変更。データセンター展開、国内外でのM&A、クラウド対応力強化を進め、DX・ITコンサルティング事業へ領域拡大。

主力事業

  1. ビジネスソリューション(売上構成比75%): 製造、流通、鉄鋼、金融、官公庁向けの基幹系・業務系システム開発・保守。

  2. コンサルティング&デジタルサービス(25%): DX支援、クラウド活用、IT戦略立案、データ分析支援。

特徴と強み

  • 日本製鉄系SI大手: 売上の約20%は親会社・日本製鉄に依存。

  • DX支援に注力: 製造・金融分野における業務改革・IT最適化に強み。

  • データセンター: 都内に5拠点保有し、セキュアなクラウド基盤を提供。

  • 中期経営計画: 2028年3月期に売上4,500億円、営業利益600億円を目指す。M&Aに1,500億円を充当予定。

  • 物言う株主対応: 2025年2月時点で3D社が保有比率9.4%に増加。

財務状況(2024年9月時点)

  • 従業員: 連結8,669名、単体3,957名

  • 平均年齢: 39.9歳

  • 平均年収: 886万円

  • 1人当たり営業利益: 447万円

  • 配当性向: 50%

比較会社

  • 野村総合研究所(4307)

  • ビープロジー(8056)

  • SCSK(9719)

日鉄ソリューションズ株式会社は、日本製鉄グループのIT中核企業として、製造業・流通・金融・公共など多分野におけるITソリューションを展開。特にDXやクラウド領域での支援に注力し、堅実な収益性と成長戦略を両立させた経営を進めています。中期計画ではM&Aを含む事業規模の拡大を見据え、国内外の競争力強化に取り組んでいます。

株主構成

親会社

大株主

株価指標

  • 概要
  • PER:25倍程度
  • PBR:3倍程度
  • 利回り:2%程度
  • 時価総額:7,000億円程度

コーポレートガバナンス

支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針

当社は、親会社より社内情報システムの構築およびその運用保守業務等を受託していますが、価格等の取引条件は、他の顧客との契約条件や市場価格を参考に合理的に決定しております。また当社は、親会社に対する資金の預託について、市場金利等を勘案し合理的に決定しております。親会社との重要な取引・行為については、独立社外取締役全員で構成される「親会社取引等審議委員会」にて審議・検討を行い、その結果を踏まえ取締役会にて決定します。通期での親会社との取引実績についても、当該委員会にて審議・確認のうえ、毎事業年度取締役会に評価報告を行い、取締役会にて当該取引が当社の利益を害するものではないことについて判断を行っております。

その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情

(1)親会社グループ経営における当社の位置付け
当社の親会社である日本製鉄(株)は、当社の総株主の議決権の63.4%(2024年3月31日現在)を所有しております。日本製鉄は、製鉄事業を推進する事業会社であると同時に、エンジニアリング、ケミカル&マテリアル、システムソリューションの各事業の運営を行う事業セグメント会社の持株会社であり、事業セグメント各社は同社のグループ経営戦略を共有し、独立的・並列的に事業を推進しております。当社は、システムソリューションの事業セグメント会社として、同社に対し情報システムのフルアウトソーシングサービスを提供しており、大規模レガシーシステムのモダナイゼーションなど、同社のデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」)を推進しております。同社のDXを全面的にサポートする中で獲得した知見・成果が当社の差別化要素の一つとなっております。当社はここで得た競争力ある知見・成果を汎用化して他の顧客に向けて提供することで、当社の企業価値を高めており、当社の自立的な成長が、日本製鉄グループ全体の成長にも寄与しております。
(2)少数株主保護の観点から必要な親会社からの独立性確保に関する考え方
同社からは、自律的な経営を行うことを求められており、事業活動を行ううえでの特段の制約はありません。また、取締役会における独立社外役員の数の割合が、3分の1以上を満たすに必要な数の独立社外役員を置くことで、同社からの一定の独立性が担保されているものと考えております。当社では、親会社からの独立性確保のための特別委員会として「親会社取引等審議委員会」を設置しております。当委員会の概要については、「4.支配株主との取引を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針」に記載のとおりであります。独立役員の選解任については、過半数を独立社外取締役で占める「役員人事・報酬会議」での審議等を経た上で、取締役会において決議し、取締役の選解任案として株主総会に付議しております。本会議は、過半数を独立社外取締役で構成することにより、審議の客観性・透明性を担保し、親会社からの独立性を確保しております。

日本製鉄が日鉄ソリューションズをTOBする可能性についての考察

現在の資本関係と背景

  • 日鉄ソリューションズは、日本製鉄が筆頭株主である連結子会社です。

  • 売上の約20%が親会社である日本製鉄向けであり、戦略的な関係性が強い

  • ただし、上場を維持している独立系企業として、資本市場からの資金調達や社外顧客との取引も活発です。

日本製鉄がTOBを行うメリット

観点 内容
① 経営統合の柔軟化 グループ内での意志決定を迅速化し、戦略実行の一体感が増す。
② グループ収益の最適化 完全連結により利益を100%取り込める。財務指標の向上につながる。
③ DX・IT内製化の推進 日本製鉄本体の製造現場のDXを、グループ内で効率的に推進できる。
④ 敵対的買収の回避 現在、3D社など物言う株主が9.4%保有しており、外部資本の影響を排除したいという思惑が出る可能性がある。

TOB実施のハードル・デメリット

  • 日鉄ソリューションズは、幅広い顧客基盤と独立性を活かして事業を拡大している。
  • 完全子会社化すると「独立性」が薄れ、非鉄鋼業界からの受注に影響が出る可能性
  • TOBプレミアムのコスト負担が発生
  • 現在の市場価格より20〜30%のプレミアムを乗せる必要があるため、数百億円規模の買収資金が必要
  • 上場維持による市場評価や資金調達メリットが失われる

可能性を左右する要因

要素 状況 影響
日本製鉄のM&A戦略 攻めのグループ再編が進めば 高まる
3D社などの株主の動向 提言・要求が活発化すれば 高まる(防衛的TOBの可能性)
日鉄ソリューションズの株価推移 割安であれば買収好機と判断される 高まる
社外売上比率 多い(=独立性維持の理由になる) 下がる

結論:TOBの可能性は「中~やや高」

  • 戦略的には日本製鉄が完全子会社化したいと考えるインセンティブは十分に存在します。

  • 特に、外部株主(3D社)の影響が高まり、将来的なガバナンスリスクが表面化すれば、TOBは現実味を帯びます。

  • ただし、非鉄鋼業界との取引維持の観点から「上場維持が望ましい」との判断もあり得るため、すぐのTOB実行には慎重さも必要です。

🔍今後注視すべきポイント

  • 日本製鉄のIRや中期経営計画でのグループ再編方針

  • 3D社の株式保有比率や株主提案の動き

  • 日鉄ソリューションズの収益動向と外部売上構成の変化

投資戦略

  • PBR/PERからすると割安とはいえない。
  • ただし、業績は着実に成長していることもあり、中長期で保有するのであれば魅力はあるといえるが、たまに起きる相場が大きく下落する局面で割安になったタイミングがあれば拾っていきたい。
  • TOBの可能性もあると考えられ、かつ、大きく株価が下落するリスクも限られていると思われる、中長期的な成長とTOB期待で保有していても悪くない銘柄である。

TOB用に証券会社をもう1つ作っておこう

マネックス証券

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