
- どの銘柄に投資すればいいかわからず、情報収集に疲れている
- 今の投資方法で将来の資産が増えるか不安に感じている
- インデックス投資で失敗した話を聞いて始めるのが怖い
インデックス投資を始めたものの、どのファンドを選べば良いか迷っていませんか。実は多くの方が経験するインデックス投資の失敗パターンがあり、やり方を間違えると大切な資産を失いかねません。
この記事ではインデックス投資のよくある失敗例や、失敗を避けるためのポイントを解説します。記事を読めばインデックス投資で資産を築くための具体的な方法がわかります。
インデックス投資で失敗しない秘訣は感情的な売買を避け、分散・長期・低コストの原則を守ることです。明確な目標を設定して自分に合うファンドを選べば、インデックス投資で成功しやすくなります。
インデックス投資のよくある失敗5選

インデックス投資のよくある失敗は以下のとおりです。
- リサーチが不足している
- 感情に左右されて取引してしまう
- 適切なリスク管理ができていない
- アセットアロケーションを無視している
- 長期的な視点が欠如している
リサーチが不足している
なんとなく良さそう、人気だからという理由で投資信託(ファンド)を選ぶと失敗しやすくなります。ファンドによって手数料や投資対象が異なるため、運用成果にも差が生まれます。インデックス投資を始める前に知っておくべきファンドの基本情報は以下のとおりです。
- 指数の特徴
- 投資対象
- 信託報酬(手数料)
- リスク度合い(値動きの大きさ)
- 純資産総額
- 分配金方針
人気や話題性で決めるのではなく、自身で確認して納得したファンドを購入するようにしましょう。
感情に左右されて取引してしまう

焦りや損したくないという恐怖心があると、インデックス投資で失敗しやすくなります。インデックス投資では相場の動きや周りの情報に流されない冷静な判断力が必要です。
インデックス投資の失敗につながりやすい行動は以下のとおりです。
- 高値づかみ
- 狼狽売り
- 衝動的な売買
- 無謀な取引
- 早すぎる利確
感情的な行動は長期的な資産形成の妨げになるため、事前に決めた投資ルールを守ってインデックス投資に取り組みましょう。
適切なリスク管理ができていない
自身で想定するリスクを超えたインデックス投資をすると、失敗する可能性が高まります。適切なリスク管理ができていないと、相場が急に変動して短期的に資産が減ったときに対応できません。
以下の場合はリスク管理ができていない可能性があるため注意しましょう。
- 生活費を投資資金に使っている
- 元本割れリスクを無視している
- 集中投資している
- 急な株価下落で売却を検討している
- ファンドの理解が不足している
自身の資産状況やどれくらいの損失に耐えられるかを正しく理解してから、インデックス投資を始めましょう。
アセットアロケーションを無視している

アセットアロケーションを考えていないとインデックス投資で失敗しやすくなります。アセットアロケーションとは資産を株式や債券、現金など複数に配分することです。すべての資金を株式に集中させると、株価が下がったときに生活資金が不足するリスクがあります。
値動きの異なる資産を組み合わせることで、資産が減るリスクを抑えられます。長期的な投資ではアセットアロケーションのバランスが変動するため、定期的な見直しが必要です。
長期的な視点が欠如している
短期間の値動きを気にしていると、インデックス投資の恩恵を受けられません。インデックス投資は経済の成長とともに長期的に資産を増やす投資方法です。
インデックス投資で長期的な視点が欠如している行動例は以下のとおりです。
- 毎日株価を確認する
- インデックス投資を中断する
- 短期的に売買を繰り返す
目先の株価変動に惑わされず、落ち着いてインデックス投資に取り組みましょう。
インデックス投資で失敗しないためのポイント3選

インデックス投資で失敗しないためのポイントは以下のとおりです。
- 分散投資を心がける
- 長期投資の姿勢を持つ
- 低コストのファンドを選ぶ
分散投資を心がける
「卵は1つのカゴに盛るな」という言葉があるように、インデックス投資では分散を心がける必要があります。すべての資金を1か所に集中させると、大きな損失が生じる可能性があります。投資は以下のように分散させましょう。
- 株式や債券、不動産(REIT)に資産を分散させる
- 投資先の国を分散させる
- 投資するタイミングを分散させる
上級者向けの債券やREITに挑戦する際は、投資先やタイミングの分散によって大きな損失を避けられます。分散投資のコントロールが難しいと感じる場合、全世界株式インデックスファンドがおすすめです。全世界株式インデックスファンドを選べば、自動で世界中の会社に分散投資できます。
長期投資の姿勢を持つ

インデックス投資は数十年先を見据えて取り組む姿勢が必要です。インデックス投資で資産を増やすには複利効果を生かす必要があります。
複利効果とは元本だけでなく増えた利息にも利息がついていく仕組みです。投資期間が長いほど複利効果が働いて、雪だるま式に資産が増えます。
以下のような心構えでインデックス投資に取り組めば、資産が増える可能性が高まります。
- 株価が変動しても慌てずにインデックス投資を続ける
- 株価が下落したら買い増しの機会と捉える
- 頻繁な売買は避ける
- 10年以上の長期計画でインデックス投資に取り組む
長期で取り組むインデックス投資では短期的な値動きを気にする必要はありません。世界経済の成長を信じ、落ち着いてインデックス投資に取り組みましょう。
低コストのファンドを選ぶ
インデックス投資の運用コストを抑えると、利益が増えやすくなります。ファンドにかかるコストは以下のとおりです。
- 信託報酬
- 購入時手数料
- 信託財産留保額
信託報酬とはファンドを持っている間に発生する手数料です。同じ投資先でもファンドによって信託報酬が異なる場合があります。
購入時手数料とはファンドを購入するときにかかる手数料です。購入時手数料が「ノーロード」であればファンド購入による手数料は発生しません。
信託財産留保額とはファンドを売るときにかかる費用です。ファンドによっては信託財産留保額が発生しないものもあります。
ファンドによって運用コストが異なるため、インデックス投資を始める前に低コストかどうか確認しましょう。
インデックス投資を失敗せずに始める4つの手順

インデックス投資を失敗せずに始める手順は以下のとおりです。
- 具体的な投資目標の設定
- 口座の開設とファンド選び
- ファンドの購入と運用の準備
- 定期的な運用状況の確認
①具体的な投資目標の設定
インデックス投資を始める前に投資目標を設定しましょう。投資目標が明確でないと、株価変動に一喜一憂して長期的な視点を失います。
具体的な投資目標を立てるために必要な項目は以下のとおりです。
- 投資期間と投資金額
- 投資の目的(老後資金、教育資金など)
- 毎月の積立額
- 許容できるリスク
- 期待リターン
インデックス投資でいつまでにいくら貯めたいかを決め、資産の使い道を明確にします。自分の年齢や収入から毎月の積立額を無理のない範囲で決め、どれほどの値下がりまで耐えられるか把握します。インデックス投資では高すぎるリターンを狙わず、年利3〜7%程度の現実的な目標で計画を立てましょう。
投資目標があれば株価暴落が起きても冷静にインデックス投資を継続できます。
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②口座の開設とファンド選び

投資目標が決まったら証券口座を開設して、投資するファンドを選びます。証券会社によって手数料や取り扱うファンドが異なります。
手数料の安さを重視したい方にはSBI証券や楽天証券などのネット証券がおすすめです。証券口座は複数開設が可能なため、すでに持っている方も手数料の安い口座を新規開設できます。
インデックス投資では利益が非課税になるNISA口座の活用がおすすめです。通常の口座では利益に約20%の税金がかかりますが、NISA口座なら一定額まで非課税で運用できます。
ファンドを選ぶときに確認するポイントは以下のとおりです。
- 連動を目指す指数
- 純資産総額
- 信託報酬
- 分配金の方針
アメリカの代表企業を集めたS&P500や世界中の企業を集めた全世界株式など、どの指数に連動するファンドが良いか決めましょう。運用している資金額を示す純資産総額を見れば、人気なファンドかどうかを判断できます。
ファンドの所有期間には手数料として「信託報酬」が発生します。年率0.2%以下の信託報酬が低いファンドを選びましょう。インデックス投資では利益の一部を現金で受け取るより、自動で再投資して複利効果を狙う分配金なしのファンドが効率的です。
手数料の安いネット証券でNISA口座を開設し、長期的な視点で優れたファンドを選べば、インデックス投資が成功しやすくなります。
» ネット証券の選び方を初心者から上級者まで徹底解説
③ファンドの購入と運用の準備
投資したいファンドが決まったら購入手続きを進めます。ファンドの購入手順は以下のとおりです。
- 投資したいファンドを検索
- 購入方法(一括もしくは積立)の選択
- 利用口座(NISAもしくは特定口座)の選択
- 金額・積立日の設定
- 目論見書の確認
- 注文確定
インデックス投資では毎月一定額のファンドを自動購入できる積立がおすすめです。口座は利益に税金がかからないNISA口座を利用しましょう。購入設定が完了すればファンドの買い付けが毎月自動で実行されます。
④定期的な運用状況の確認
インデックス投資を始めたら、年に数回を目安に運用状況やポートフォリオを確認しましょう。インデックス投資を始めてから時間が経つと資産バランスが崩れ、リスク許容度を超える可能性があります。
ポートフォリオとは自分が保有している投資商品の組み合わせです。ポートフォリオでは株式50%、債券30%、現金20%などのように資産バランスをまとめます。
以下の内容を確認すればインデックス投資の運用状況がわかります。
- 全体の資産額
- 資産配分
- トータルリターン
短期的な資産の動きに一喜一憂せず、機械的に運用しましょう。資産バランスが崩れている場合、比率が低い資産を増やせばリスクを調整できます。定期的なインデックス投資の運用状況の確認によって、安定した資産形成ができます。
インデックス投資に関するよくある質問

インデックス投資に関するよくある質問は以下のとおりです。
- インデックス投資を始めるのに適した時期は?
- インデックス投資のリスクは?
インデックス投資を始めるのに適した時期は?
インデックス投資について考えたタイミングが始めるのに最適な時期です。将来の株価の予測は専門家でも難しく、安いタイミングを待っていると資産を増やすチャンスを逃してしまいます。インデックス投資は長期間続けることで効果を発揮するため、早く始めるほどお金がお金を生む複利効果を利用できます。
インデックス投資では毎月決まった金額を投資するドルコスト平均法がおすすめです。ドルコスト平均法ではファンドが高いときには少なく、安いときには多く購入できるため、平均の購入価格を抑えられます。株の購入タイミングを読む必要がない点もドルコスト平均法の魅力です。
いつインデックス投資を始めるか悩むよりも無理のない範囲で始めてみましょう。
インデックス投資のリスクは?
インデックス投資はリスクが低い投資方法とはいえ、以下の点には注意が必要です。
リスク | 内容 |
元本割れリスク | 相場全体の不景気などで投資額よりも資産が減る |
為替変動リスク | 為替レートの変動で日本円での資産価値が変わる |
カントリーリスク | 投資対象の国の経済や政治の状況により資産が減る |
トラッキングエラー | ファンドの運用成果が目標指数と一致しない場合がある |
機会損失 | 個別株投資のような大きな利益を得るチャンスを逃す |
長期で取り組めばインデックス投資のリスクを軽減できます。目先の株価にとらわれて安易にやめないことが、インデックス投資で失敗しないためのコツです。
失敗を避けてインデックス投資で資産形成しよう

インデックス投資は難しい銘柄分析が不要で簡単に始められますが、以下の失敗をしないよう気をつける必要があります。
- リサーチが不足している
- 感情に左右されて取引してしまう
- 適切なリスク管理ができていない
- アセットアロケーションを無視している
- 長期的な視点が欠如している
インデックス投資で失敗しないよう、以下の手順を実践して資産形成を目指しましょう。
- 具体的な投資目標の設定
- 口座の開設とファンド選び
- ファンドの購入と運用の準備
- 定期的な運用状況の確認
手数料の安いネット証券でNISA口座を開設し、長期的な視点で優れたファンドを選べば、目標資産を達成しやすくなります。資産を増やして理想の生活が送れるよう、失敗しないやり方でインデックス投資を始めましょう。