【TOB候補】ナガオカ

【TOB候補】ナガオカ

今回は「ナガオカ」についてです。2024年時点の情報となります。

会社概要

基本情報

  • 商号: 株式会社ナガオカ
  • 設立: 2004年11月
  • 所在地: 大阪本社: 大阪市中央区安土町1-8-15 野村不動産大阪ビル東京本社: 東京都港区芝5-29-19
  • 事業内容: 石油精製・石油化学プラント用内部装置、取水用スクリーン、水処理装置の製造販売
  • 上場市場: 東京証券取引所スタンダード市場(2015年6月上場)
  • ホームページ: https://www.nagaokajapan.co.jp/

沿革

創業期(1934年-2004年)

  • 1934年10月: 永岡金網工業所として創業。
  • 1966年10月: 法人化し、永岡金網株式会社に改組。
  • 1991年1月: 株式会社ナガオカに商号変更。
  • 2004年8月: 資金繰り悪化により民事再生手続を申請。
  • 2004年11月: 再生ファンドの支援により、株式会社ナガオカスクリーン(現 株式会社ナガオカ)を設立。旧ナガオカより主要事業を譲り受け、新たに事業を開始。

再構築期(2005年-2015年)

  • 2005年: 本社を大阪府泉大津市に移転。特定建設業者として大阪府知事許可を取得。
  • 2006年: 貝塚市に工場を新設(2017年に売却)。ISO 9001認証取得。
  • 2012年: 中国大連市に那賀日造設備(大連)有限公司(現・連結子会社)を設立。
  • 2015年6月: 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場。

成長期(2016年以降)

  • 2018年: ベトナムにNAGAOKA VIETNAM CO., LTD.を設立。
  • 2022年: 東京証券取引所スタンダード市場へ移行。矢澤フェロマイト株式会社を子会社化。

主力事業

  1. エネルギー関連事業: 石油精製および石油化学プラント向けスクリーン装置「スクリーン・インターナル」の製造販売。

・エネルギー関連: 69%

・水関連: 31%

  1. 水関連事業: 取水用スクリーンや水処理装置の製造販売。浄水場設備更新や修繕に強み。
  2. 新規事業: 下水道や排水処理など、上水道以外の水事業領域への参入を検討。

特徴と動向

  • グローバル展開: 海外売上比率が69%を占め、石油化学プラント市場で高い技術力を訴求。
  • 技術開発: 石化向け内部装置の技術向上を進め、新規プラント案件獲得を目指す。
  • 持続可能性: 総合水処理事業への拡大を進め、環境保護と収益多様化を目指す。

財務状況

  • 従業員: 214名(連結、2024年6月時点)
  • 平均年齢: 44.7歳
  • 平均年収: 780万円
  • 総還元性向: 80.5%(過去3期平均)

比較会社

  • レイズネクスト(6379)
  • 第一実業(8059)

株式会社ナガオカは、石油化学プラントと水処理技術のリーディングカンパニーとして、国内外での事業展開を通じて持続可能な社会の実現に寄与しています。高い技術力を基盤に、新規市場の開拓や環境保護に向けた取り組みを推進しています。

株主構成

親会社

  • ハマダグループ(非上場)

大株主

株価指標

  • 概要
  • PER:10倍以下
  • PBR:1倍程度
  • 利回り:3%
  • 時価総額:100億円以下

コーポレートガバナンス

支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針

当社は、支配株主との間に取引が発生する場合には、一般の取引先と同様に取引内容及び取引条件の妥当性を検討し、交渉を行った上で、決定しています。なお、製造の外注取引については、品質管理、情報管理の面から取引先を限定していますが、過去の取引実績や当社が蓄積してきた製造経験等を踏まえ、取引条件を検討しています。また、新たな内容の取引を行う場合は、取締役会で十分審議を行うこととしています。今後も、この状況を維持し、少数株主の保護に努めてまいります。

その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情

当社と親会社等は事業内容が異なり、直接競合することはありません。そのため、経営の意思決定において、親会社から特段の制約を受けることなく当社独自の経営判断を行っており、一定の独立性が確保されているものと認識しています。 なお、当社は、親会社である株式会社ハマダグループから取締役(監査等委員)1名を受け入れており、株式会社ハマダグループの経営方針が当社の事業活動及び経営判断に影響を与える可能性がありますが、これは当社の経営体制並びにガバナンスの強化を目的としたものであり、当社独自の経営判断を妨げるものではないと認識しています。

ハマダグループとナガオカの関係性

1. 資本提携による関係構築

  • ハマダグループを代表する株式会社ハマダが、ナガオカの親会社となる第三者割当増資を引き受けました。
  • この増資により、ハマダグループはナガオカの経営に深く関与する立場となり、ナガオカの主要な意思決定や事業戦略において重要な役割を果たしています。

2. ナガオカの再生と成長支援

  • ナガオカは石油化学プラントや水処理装置の製造販売を主力とし、高い技術力を持つ企業ですが、経営再編や事業構造の見直しを続けてきました。
  • ハマダグループは、資本参加を通じてナガオカの財務基盤を強化し、さらなる事業拡大や新規市場への進出を支援しています。

3. 相互補完的な事業展開

  • ハマダグループの特性: ハマダは、製造業や環境事業に強みを持つグループ企業で、環境関連やインフラ事業における経験が豊富です。
  • ナガオカの特性: ナガオカは、石油化学プラント用スクリーンや水処理装置といった専門分野での技術力が高く、国内外での事業展開を行っています。
  • 両社の提携により、環境保全やエネルギー効率化に関連する分野での協力が可能になり、相互補完的なシナジーを生み出しています。

4. 事業拡大と持続可能性の推進

  • ハマダグループの支援により、ナガオカは従来の石油化学プラントや水処理事業に加え、新規市場への進出を模索しています。
  • 特に、下水道や排水処理といった水事業領域の拡大や、エネルギー関連設備の新規開発を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。

5. 長期的な経営安定の確保

  • ハマダグループの参画により、ナガオカは経営の安定性を確保しつつ、事業の効率化や成長性の向上に取り組むことが可能になりました。
  • また、ハマダグループのネットワークやリソースを活用することで、ナガオカの国内外での事業展開に新たな可能性が生まれています。

6. まとめ

ハマダグループとナガオカの関係は、単なる資本提携にとどまらず、相互の強みを生かしたシナジー効果を追求する戦略的パートナーシップです。ハマダグループの支援を受けて、ナガオカは技術力を生かした事業拡大や新たな市場参入を図り、持続可能な社会への貢献を目指しています。この関係は、両社の成長にとって重要な役割を果たしています。

TOBの可能性と投資戦略

  • 2024年に親会社から自己株式取得をしていることや積極的な中期経営計画、累進配当の政策を打ち出していることを考えると、TOBの可能性は低いように思われる。
  • すぐに保有しておきたい銘柄ではないが、株価としては割安感があることや積極的な中期経営計画、累進配当を打ち出していることを考えると、株価が安くなったところで中長期目線で保有しておく選択肢はあり得る。

 

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