【2025年】株式投資で注目すべき東証改革5大テーマ|企業選別と再評価の時代へ

【2025年】株式投資で注目すべき東証改革5大テーマ|企業選別と再評価の時代へ

2025年、日本の株式市場では制度改革が次々と本格運用フェーズに入り、企業の「中身」がより厳しく評価される時代が到来しています。

本記事では、東京証券取引所 上場部長・渡邉浩司氏が経営財務へ特別寄稿した内容も参考にしながら、**株式投資に直結する「東証改革5大テーマ」**をピックアップし、それぞれの注目ポイントを投資家目線で整理しました。

資本コスト・株価を意識した経営の実効化

2023年から本格化した「資本コストや株価を意識した経営」の要請は、2025年も引き続き最重要テーマの一つ。
2024年末時点で、プライム市場の約90%、スタンダード市場の約48%が対応済みとなったが、内容面での質の差も明らかになってきた。

ポイント

  • 東証は企業を「①自律的取組企業」「②改善期待企業」「③未開示企業」の3群に分類。
  • 特に②の企業群への支援と対話の促進が2025年のカギ。
  • 「ギャップ事例」の公開により、企業は自社の開示の課題を自己点検しやすくなっている。

この取り組みは、単なる数値の見える化ではなく、経営の質的転換を促すもの。企業は「なぜその資本政策をとっているのか」を説明責任として問われるようになる。

注目ポイント(投資家向け)

開示が「ある」だけでなく、「何を、どう語っているか」に注目。IR資料や決算説明会資料の内容が変わりつつある企業は、株価再評価のチャンス。

親子上場・少数株主保護とグループ経営の見直し

親子上場を含む企業グループの在り方にも注目が集まっている。
背景には、事業ポートフォリオ再編、資本効率の向上、少数株主の利益保護などがある。

2025年の注目点

  • 東証は、親子・持分法適用関係にある企業に対し、開示強化を要請。
  • 子会社上場の意義、デメリット、完全子会社化との比較など、より踏み込んだ開示が求められる。
  • 少数株主保護の視点から、独立社外取締役の役割にも焦点。

投資家との信頼関係構築には、”将来のグループ戦略を語れるか” が問われる年になる。

注目ポイント(投資家向け)

→親子再編・子会社TOB・グループ再編の動きは2025年も続く可能性大。親会社・子会社の両視点から、再評価の余地がある銘柄群に注目。

※参考TOB銘柄(親子上場)の記事一覧

MBO・完全子会社化の透明性と公正性の確保

2023年にはMBO案件が過去最大規模に。2025年以降も企業再編の動きが加速すると予想される中、透明性と公正性の確保が重要となる。

東証の施策

  • 特別委員会の実効性強化(実質的な交渉参加・情報開示の充実)。
  • 株式価値算定プロセスの明確化。
  • 海外投資家も注目する算定情報の充実。

東証はMBOを否定せず、むしろ「公正性確保の仕組み作り」が主眼。
これにより、グローバル投資家からの信頼性向上も期待される。

注目ポイント(投資家向け)

MBO・完全子会社化の候補になりそうな中小型銘柄や再編余地のある企業は、株価にサプライズが起きやすい。過去のMBO事例と企業属性の共通点に注目。

※参考TOB銘柄(過半数オーナー)の記事一覧

グロース市場の改革とスタートアップ支援

スタートアップ支援の象徴とも言えるグロース市場は、制度的な岐路に立っている。

現状の課題:

  • 上場時の時価総額や資金調達額が小さく、IPOがEXIT化。
  • 上場後の成長に苦戦する企業が多く、時価総額が上場時を下回る企業も多数。
  • 機関投資家の関与が少ない。

今後の対応:

  • 上場維持基準の見直し(引き上げ含む)。
  • 成長実現に向けた経営者支援(メッセージ発信・インセンティブ付与)。
  • スタートアップ・エコシステム全体との連携強化。

東証は「成長できる企業を選ぶ場」としての信頼性を取り戻すため、グロース市場改革を加速させる。

注目ポイント(投資家向け)

IPO直後より上場後の成長加速が見込める企業に注目。M&Aや業界統合の動きも出やすく、バリュエーションの再評価が期待できる。

参考:「グロース上場維持に向けて株価2倍で時価総額40億円を目指す有望株5選!

上場維持基準に関する経過措置の終了

2022年の市場再編時に設けられた上場維持基準の経過措置が、2025年3月から終了へ。

注目点:

  • 経過措置対象267社が対応を迫られる。
  • 適合できない場合は、区分変更・MBO・上場廃止の選択を迫られる。
  • 東証は個別ヒアリング等で支援を実施中。

新基準適用後の最初の「ふるい落とし」が始まる年。上場維持を超えた、「選ばれる上場」の時代が到来する。

2025年3月、ついに「上場維持基準の経過措置」が終了する。これは2022年の市場区分再編時に設定された制度で、本来の基準に達していなくても、一定の条件下で上場を認めていた“猶予期間”だった。

経過措置の概要:

  • 市場区分(プライム/スタンダード/グロース)ごとに、流通株式時価総額や売買代金などの維持基準が設定されている。
  • 経過措置対象企業は、改善計画書の提出と、緩和基準への適合を条件に、上場を継続していた。

2024年時点で267社が経過措置を利用しているが、2025年3月1日以降、これらの企業は「本来の基準」に適合しなければならない。
適合できなかった場合は、以下の流れで上場廃止のリスクを負うことになる:

  1. 最初の基準日に抵触
  2. 原則1年間の改善期間
  3. その後、6か月の監理・整理銘柄期間
  4. それでも改善できなければ上場廃止

選択肢は3つ:

市場区分の変更(プライム→スタンダードなど)

他取引所との重複上場(札証・福証など)

MBOやM&Aによる非公開化

すでに具体的な動きも出てきており、東証によると2024年以降の相談・実行事例は以下の通り:

対応策 実施企業数(2024年時点)
市場区分変更の相談 31社(実施は1社)
他取引所への重複上場 16社
MBOやM&Aでの非公開化 14社

東証はこれに対応するため、事前相談窓口の設置や説明資料の配布を実施。変更申請の6か月前を目途に相談するよう企業に呼びかけている。

2025年は「見せかけの上場」からの脱却元年

今後の日本市場は「上場していること」ではなく、「上場する意義と成長性」を問われるようになる。上場維持基準は単なるルールではなく、資本市場の健全性と期待感の指標である。
2025年は、“選別”が始まる年と言ってよい。

注目ポイント(投資家向け)

「基準未達 → MBO → 株価急騰」という流れの再来に期待。対象企業リストをウォッチし、動きが出たときに即時対応できる体制がカギ。

まとめ:企業の選別と投資判断の精度が問われる時代へ

2025年は、株式市場における**「制度による選別」**が本格化する年。
資本効率の改善、グループ再編、上場維持基準、スタートアップ支援など、どれも株価の方向性を左右する重要なファクターです。

投資家にとっては、単なる業績予想だけでなく、制度の背景にある「構造変化」まで読み解く力が求められる1年となるでしょう。

✅こんな銘柄に注目!

テーマ 注目銘柄の特徴
資本コスト経営 自社株買い、資本政策見直し、ROE改善を掲げる企業
親子上場 子会社TOB、再編可能性のあるグループ企業
MBO・TOB 株価が純資産を大きく下回る中小型株
グロース市場改革 時価総額300億円以下かつ黒字転換見込みの成長企業
経過措置終了 プライム基準未達・市場変更検討中の企業

スクリーナー活用ガイド

以下のようなフィルター条件を組み合わせて使えます。

カテゴリ 代表的な指標
株価指標 PBR、PER、時価総額、配当利回りなど
収益性 ROE、営業利益率、営業利益成長率など
財務健全性 自己資本比率、流動比率など
市場・業種分類 上場市場(プライム、グロース等)、業種

テーマ別:スクリーニング条件の設定

1. 資本コスト・株価を意識した経営(再評価・資本政策期待)

条件設定:

  • PBR:0.3倍以上 ~ 0.9倍以下
  • ROE:5%未満
  • 時価総額:500億円以上
  • 上場市場:プライム市場
  • 配当利回り:2%以上(任意)
  • 業種除外:銀行業(PBR低い業種を除外する戦略もあり)

補足:

PBR・ROEが共に低く、資本効率改善余地がある企業は、自社株買い・再編などの「変化」が出やすいゾーンです。

2. 親子上場(グループ再編余地あり)

条件設定:

  • 親会社保有比率50%以上(手作業で確認必要)
  • PBR:0.8倍以下
  • 時価総額:300億円以上
  • 上場市場:プライム or スタンダード

検索のコツ:

スクリーナーでは「親子上場」で直接フィルタできないため、「関連会社」「筆頭株主が親会社」などを企業HP/EDINETでクロスチェック

3. MBO・TOB対象候補(割安で現金豊富な中小型株)

条件設定:

  • PBR:0.7倍以下
  • 時価総額:50億円以上 ~ 300億円未満
  • 自己資本比率:50%以上
  • 配当利回り:2%以上(安定配当銘柄)

補足:

PBRの低さ、現金比率の高さは、MBOや上場廃止の候補企業を絞る際の王道条件。

4. グロース市場・スタートアップ成長企業

条件設定:

  • 上場市場:グロース市場
  • 時価総額:100億円以上 ~ 500億円未満
  • 営業利益成長率:前年比+20%以上
  • 自己資本比率:30%以上
  • PER:50倍以下(過熱感回避)

補足:

成長性と財務健全性の両立を重視。上場後の黒字化企業やM&A実施企業も注目。

5. 上場維持基準経過措置終了の対象企業群

条件設定(やや絞り込みにコツが必要):

  • PBR:0.9倍以下
  • 流通株式比率:30%未満(マネックスのみ対応)
  • 時価総額:250億円未満
  • 上場市場:プライム市場

補足:

経過措置対象企業のリストはJPXウェブサイトで入手可能(PDF)、リストとスクリーニング結果の突合で絞り込むと◎

銘柄選びに迷ったら?マネックス証券「銘柄スカウター」で東証改革テーマ株を探そう!

銘柄選びに迷ったら、情報の質で差がつく

2025年は、東証の制度改革によって「企業の中身」がより厳しく問われる年です。
資本コスト経営、親子上場、MBO、グロース市場など――注目テーマは多いものの、実際にどの企業に投資するべきか、迷う方も多いのではないでしょうか?

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② ROEやPBR、配当利回りなどのスクリーニングが簡単

「PBRが0.9倍未満」「ROEが5%未満」など、東証が注目している改革テーマに合わせたスクリーニング条件を簡単に設定可能。自分でExcel管理をする必要がありません。

③ 他社比較・業種平均と自社の位置関係が明確

同業他社との比較表示や、業種平均とのズレがすぐに確認できるので、投資判断がより論理的に。

東証改革テーマと相性抜群!

今回紹介した「資本コスト改革」「上場維持基準」「グロース市場再編」などの制度は、財務・業績・株価指標に強く関連します。
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補足:スクリーナー×銘柄スカウターの組み合わせが最強

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