【TOB候補】NTTデータグループ(親子上場)

【TOB候補】NTTデータグループ(親子上場)

今回は「NTTデータグループ」についてです。2025年3月時点の情報をもとにしています。

会社概要

基本情報

  • 商号: 株式会社NTTデータグループ
  • 設立: 1988年5月
  • 所在地: 東京都江東区豊洲3-3-3
  • 電話番号: 03-5546-8202
  • 公式ホームページ: https://www.nttdata.com/global/ja/
  • 事業内容: システムインテグレーション(SI)、ソフトウェア開発、データセンター運営、クラウドサービス、生成AI・DX支援
  • 上場市場: 東京証券取引所プライム市場(1995年4月上場)
  • 親会社: 日本電信電話株式会社(NTT)

沿革

創業期(1967年-1980年代)

  • 1967年10月: 日本電信電話公社にデータ通信本部を設置。
  • 1985年4月: 日本電信電話株式会社(NTT)設立。
  • 1988年5月: NTTデータ通信株式会社として分社・独立。
  • 1995年4月: 東京証券取引所市場第二部に上場。
  • 1996年9月: 東京証券取引所市場第一部に指定。
  • 1998年8月: 商号を「株式会社エヌ・ティ・ティ・データ」に変更。

成長期(2000年代-2020年代)

  • 2003年4月: 国際事業推進本部を設置し、グローバル展開を強化。
  • 2007年-2015年: 欧米・アジアでのM&Aを積極的に実施。
  • 2018年10月: 直接的な親会社がNTTに変更。
  • 2022年4月: 東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。
  • 2023年7月: 持株会社体制へ移行し、商号を「株式会社NTTデータグループ」に変更。

主力事業

  1. 公共・社会基盤(売上構成比13%): 官公庁・自治体向けの情報システム開発。
  2. 金融(13%): 銀行、保険、証券向けの金融システム開発。
  3. 法人(11%): 企業向けのDX支援、ERPソリューション。
  4. 海外(60%): 欧米・アジア地域のデータセンター、クラウドサービス運営。
  5. その他(2%): 生成AI、データ分析、ITコンサルティング。

特徴と動向

  • グローバル展開: 60%以上の売上が海外事業で構成されており、特にデータセンター事業が急成長。
  • 生成AIの活用: AIを活用した業務自動化、データ主権確保のための技術開発。
  • 官公庁・金融業界の強み: 国内SI事業は官公庁・金融業界向けが好調。
  • M&A戦略: 欧米・アジアを中心にM&Aを進め、世界規模でのITソリューション提供を強化。

財務状況

  • 従業員: 連結198,400名、単体14,169名(2024年9月時点)
  • 平均年齢: 39.9歳
  • 平均年収: 905万円

事業構成(2024年3月期):

  • 公共・社会基盤: 13%
  • 金融: 13%
  • 法人: 11%
  • 海外: 60%
  • その他: 2%

比較会社

  • 日鉄ソリューションズ(2327)
  • 野村総合研究所(4307)
  • ビープロジー(8056)
株式会社NTTデータグループは、日本最大のシステムインテグレーター(SI)企業として、国内外の官公庁・金融・法人向けにITソリューションを提供しています。グローバル市場での競争力強化と生成AI・DX支援の拡充を通じて、さらなる成長を目指しています。

株主構成

親会社

大株主

 

株価指標

  • 概要
  • PER:30倍程度
  • PBR:2倍程度
  • 利回り:約1%
  • 時価総額:4兆円程度

コーポレートガバナンス

支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針

当社と親会社との関係については、相互の自主性・自律性を十分に尊重しつつ連携を図るとともに、当該会社との間の取引等について、法令に従い適切に行うこと等を基本方針としています。なお、営業上の取引を行う場合には、取引条件及びその決定方法については、他の取引先と同様の条件によることとしています。 当社は、親会社との間で締結する重要な契約について、法務部門による法務審査や社外弁護士の見解取得を適宜実施したうえで、意思決定を行います。さらに、重要度に応じて取締役会での承認を必須とし、親会社からの独立した意思決定の確保に努めています。なお、当社の取締役会は、現時点で全取締役11名のうち独立社外取締役が6名で過半数を構成する体制としています。

その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情

(1)親会社について 親会社である日本電信電話株式会社を中心とする企業グループは、総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業を主な事業内容としています。親会社ではNTTグループ全体としての経営戦略を策定し、当社はそれらを踏まえ、自ら経営責任を負い、独立して事業経営を行っています。 当社グループはNTTグループ全体のなかでグローバル・ソリューション事業に位置付けられており、グループ経営における基本事項を確認する親会社との契約に基づいて、NTTグループ全体の経営戦略に関わる重要な事項は、親会社に協議・報告を行っています。ただし、日常の事業運営では相互に自主・自律性を十分に尊重しつつ、持続的な成長、発展を図り、業績の向上に努めています。 なお、現在、親会社は本報告書「Ⅰ.2.資本構成」のとおり、当社の議決権の過半数を所有しており、当社の支配株主です。ただし、当社の取締役会は、現時点で全取締役11名のうち独立社外取締役が6名で過半数を構成する体制としていることから、独自の経営判断を妨げるものではないと認識しています。
(2)当社上場子会社について ■グループ経営に関する考え方及び方針 当社グループは、コンサルティング、SI・ソフトウェア開発、統合ITソリューション、メンテナンス・サポート、ITインフラ・通信端末機器販売等を主な事業として行っており、当社は、上場子会社を含む当社グループの持株会社としてグループ全体最適の視点からグループ事業戦略の策定・遂行、経営管理、ガバナンス確保等に注力し、当社グループ全体の企業価値向上に努めるとともに、各社はそれらを踏まえ、自ら経営責任を負い、独立して事業経営を行っています。 また、当社では、各社の自主・自律性を尊重しつつ、グループ経営における基本事項を確認する各社との契約に基づいて、当社グループ全体の事業戦略に関わる重要な事項は各社より協議・報告を受けるなど、当社グループ全体で業務の適正性を確保することを基本方針としております。
■グループ経営に関する考え方及び方針を踏まえた上場子会社を有する意義 当社は、当該子会社の業務特性を理解し、自主・自律性を尊重しつつ緊密な連携を保ち、当該子会社の少数株主との利益相反に留意しつつ当社グループ全体の企業価値の最大化を図り、持続的な成長発展に努めております。当社が保有する上場子会社の保有意義は以下のとおりです。
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートについては、同社を保有することで、Webシステム構築に活用されるフレームワークを生かし、お客様の業務プロセス全体のデジタル化とDX推進をサポートできると考えています。また、上場していることにより親会社と競合関係になりえる会社とも協業や資本提携を成立させることで、Webシステム構築基盤及びパッケージ開発・販売事業について、機動的な事業開発が可能となっています。
ネットイヤーグループ株式会社については、同社を保有することで、マーケティングとシステム開発のノウハウを融合した独自ソリューションを提供し、オンラインとオフラインの垣根のないユーザーエクスペリエンスを実現できると考えています。また、上場していることにより同社のブランド力を向上させ、デジタル技術を活用しマーケティング業務の支援事業について、機動的な事業開発が可能となっています。 (注)なお、開示日現在、上場子会社である株式会社ジャステックについては、上場廃止を予定しています。
■上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策 上場子会社のガバナンス体制の構築及び運用については、各上場子会社が独立社外役員の選任等を通じて主体的に対応しており、当社は、当該上場子会社の独立性を尊重する方針としています。
・株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、ネットイヤーグループ株式会社については、役員候補の選任手続において、各社の取締役会に先立ち候補者の説明を受け、それに対して適切に助言を行ったうえで、各社の取締役会が企業価値向上の観点から自ら検討・判断しており、また、各社の独立性を尊重したうえで株主総会における議決権行使を行っています。

投資戦略

  • NTTデータグループは4兆円の時価総額があるものの、NTTは過去に10兆円を超える時価総額のNTTドコモをTOBした実績があるため、NTTデータグループについてもTOBの可能性はあり得る。
  • 配当利回りは高くなく、 PBR/PERも割安という水準ではないが、純粋に業績が伸び続けていることから、中長期の安定成長期待銘柄として保有しておきつつ、万が一のTOBに備えるという感じで考えておきたい。

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