
今回は「スターツ出版」についてです。2025年3月時点の情報をもとにしています。
会社概要
基本情報
- 商号: スターツ出版株式会社
- 設立: 1983年3月(創業:1983年2月)
- 本社所在地: 東京都江戸川区(現所在地は中葛西)
- 事業内容: 出版、WEBメディア運営、文芸・コミックコンテンツ制作、フリーペーパー・女性誌発行、ECサイト運営、小説投稿プラットフォーム提供 など
- 上場市場: 東京証券取引所スタンダード市場(旧JASDAQ:2001年8月店頭登録、2004年上場)
- 公式サイト: https://starts-pub.jp/
沿革
- 1983年3月: 千曲出版株式会社として設立(スターツ株式会社の100%出資)
- 1987年6月: 「オズマガジン」創刊
- 1989年10月: スターツ出版株式会社に商号変更
- 1996年10月: オズモールの運営を開始しインターネット事業に参入
- 2002年11月: フリーペーパー「メトロミニッツ」創刊
- 2007年6月: ケータイ小説投稿サイト「野いちご」オープン
- 2009年4月: 「ケータイ小説文庫」創刊
- 2010年代: 「Berry’s Cafe」「ベリーズ文庫」「スターツ出版文庫」「comic Berry’s」など各種レーベル・投稿サイトを展開
- 2018年4月: 「オズモール」会員数300万人突破(2024年9月時点で450万人)
- 2024年12月: 新レーベル「BeLuck文庫」創刊
主力事業
- 出版事業:文芸レーベル(野いちご文庫、ベリーズ文庫、スターツ出版文庫 など)やコミックレーベル(comic Berry’s、noicomi、グラストCOMICSなど)の制作・発行。
- WEBサービス運営:
- 小説投稿サイト「野いちご」「Berry’s Cafe」「ノベマ!」など。
- 女性向けライフスタイルECメディア「オズモール」運営。
- フリーペーパー・雑誌発行:
- 都内主要駅で配布されるフリーペーパー「メトロミニッツ」
- 首都圏の女性向け情報誌「オズマガジン」
特徴と強み
- 自社発のIP創出力:野いちごやBerry’s Cafeなどから多数のヒット作品を輩出。メディアミックス(映画化・ドラマ化・コミカライズ)も多数。
- 女性・若年層特化のメディア展開:恋愛・青春ジャンルに強みを持ち、ライト文芸・ジュニア文庫まで幅広く展開。
- デジタル×紙の融合戦略:投稿サイトと出版・電子書籍販売を連動させた独自のビジネスモデルを構築。
- メディア広告・EC連携:「オズモール」はレストラン予約、ホテル宿泊、エステ予約など幅広い女性ニーズをカバーし、広告収益・EC連携も進展中。
最新の動向
- レーベル拡充・多様化:近年は「野いちごぽっぷ」「BeLuck文庫」など、若年層・新たなニーズ向けの新レーベルを創刊。
- 会員数の着実な増加:「オズモール」会員は450万人を突破(2024年9月時点)。
- 海外展開・映像化戦略の拡大:ヒット作の中国・韓国市場への展開や、ドラマ化・映画化による二次展開も視野に。
スターツ出版株式会社は、WEBメディアと紙出版を掛け合わせた独自のクロスメディア戦略を武器に、女性・若年層を中心とした読者・ユーザー層から支持を集めています。自社IPを育成し、メディアミックスとコンテンツビジネスを融合させた「読者参加型」の出版スタイルにより、新時代の出版社として成長を続けています。
株主構成
親会社
大株主

株価指標
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- 概要
- PER:10倍程度
- PBR:1.5倍程度
- 利回り:3%程度
- 時価総額:150億円程度
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コーポレートガバナンス
支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
当社では支配株主等との取引に関しまして、恒常的な取引は期初の取締役会にて承認を行い、それ以外の取引に関しましても随時、取締役会で慎重に審議、決議される事となっております。また、社外監査役による取締役会への意見具申も適正に行われており、少数株主保護の観点から適正かつ厳正な監査も実施しております。当社の親会社であるスターツコーポレーション株式会社とは、営業取引と営業外取引を行っておりますが、その取引においては価格交渉の上、一般取引条件と同様に決定しております。
その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
当社の監査役2名が親会社の取締役に就任しておりますが、これはスターツグループにおける牽制機能で兼任しており、当社の取締役会に積極的に参加しております。
スターツ出版がスターツコーポレーションにTOBされる可能性について考察
スターツコーポレーションは、建設・不動産業を核とする総合生活文化企業であり、そのグループ企業であるスターツ出版株式会社(以下、スターツ出版)に対して、現時点で株式公開買付け(TOB)を実施する可能性について検討します。
親子上場の現状と関係性
スターツ出版は、1983年に設立され、2001年に株式を店頭公開しました 。スターツコーポレーションは、スターツ出版の親会社として、同社の株式の過半数を保有しています 。また、スターツコーポレーションはスターツ出版に対し、監査役を2名派遣しており、同社の独立した意思決定を尊重しつつ、ガバナンス体制を構築しています 。
TOB実施の可能性に関する考察
親会社が子会社を完全子会社化することで、グループ全体の経営効率向上や意思決定の迅速化を図るケースがありますが、スターツ出版の場合、上場を維持することで社会的知名度の向上や人材確保、社会的信用の維持による安定した事業経営が可能となり、スターツグループ全体の持続的成長や企業価値向上に寄与していると考えられます 。また、スターツ出版は独自の事業戦略を展開しており、親会社からの独立性を保ちながら成長を続けている印象なので、あえてTOBで完全子会社化・上場廃止をする可能性は現時点では高くない気もします。
投資戦略
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- PBR/PERからすると比較的割安水準といえます。
- 業績も着実に成長していっているなかで、配当も増配傾向となっていることから、TOBの可能性は未知数であるが、中長期的な成長とTOB期待で保有していても悪くない銘柄である。
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TOB用に証券会社をもう1つ作っておこう
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